「要らない」と言われた、古いアパートの相続
私は築40年の古いアパート2棟、築の浅いマンションを1棟を所有しています。古いアパートは、劣化が激しく、空室も目立ってきました。
相続人である長男と次男からは、「古いアパートは要らないから、違う形にしてほしい」という意見が出てきました。さらに次男からは「現金か首都圏のマンションのような管理が楽で換金しやすいものにして欲しい」という希望もあります。
相続税対策も考慮に入れたうえで、私も息子たちも納得した形で、相続をするにはどうすればよいでしょうか?
その後、お客様は息子さんたちの思いや、今後の管理のことを検討したうえで、所有されていた古いアパートの売却を決意されました。
そして2棟を売却し、その代金で、首都圏のワンルームマンションを購入。よって、元の評価の約40%になり、60%程の相続税評価額を圧縮することができました。
マンション経営に興味のある長男様には築浅ワンルームマンションを、手をかけたくない次男様には新築ワンルームマンションを相続することになりました。
大切なのは「相続人の想い」と「15年後の未来」。
相続問題が起きてしまうのは、親子同士での話し合いがきちんと出来ていないことから始まります。
「父から相続したものだから、当然自分も子供に渡すものだと思っていた」
「不動産を相続すれば、子供が喜ぶと勘違いしていた」
そんな時に想像していただきたいのは、15年後の未来。不動産の経年劣化、土地の変化、相続人自身の人生。人生を大きく左右する資産だからこそ、よくよく意見を交換しあう事が大切です。